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空想考察

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創作日記『空腹にて云々』十六日目 ハンバーグ

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十六日目 相方のハンバーグが旨すぎてくやしい。


地味に強い日差しが戻ってきている。

だが、今のところ扇風機で事足りている。

ぎっくり腰はまだしぶとく私の腰に居座っている。

痛みもあるのだが、やはり私の腹は空くのだった。

だが、今はいつも以上に空腹を強く感じている。

というのも、痛みと空腹からつい言葉がトゲトゲしていたのだろう。

相方の機嫌が悪くなってしまった。

素直にごめんなさいを言えばいいものを、つまらない意地が顔を出す。

どう考えても私の方が分が悪い。

だから、意地を張っているのだろう。

 

 

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ああ、意地を張っていると、空いている腹がいっそうよりペコペコに感じられる。

ふてくされていると、夕方になってきた。

相方は家にいない。

態度の悪い私にあきれているのだろう。

 

おや、相方が外から戻ってきた。

 

どうやらレジ袋を下げて帰ってきたようだ。

シャカシャカとレジ袋の音が聞こえる。

私は自分の部屋から出なかった。

相方も無言だった。

無言で台所に入って料理を作り始めたようだ。

しばらくすると、ジュージューという音とともに、肉が焼けるいい匂いがしてきた。

空きっ腹にえげつないくらいに効く。

ああ、腹が減りすぎて頭が働いていないのが自分でもよくわかる。

 

少しするとカチャカチャという食器の音が聞こえてきた。

…静かに私の部屋のドアが開いた。

「ハンバーグ、できたよ。」相方がボソリという。

どうりで、旨そうなにおいがしていたはずだ。

ああ、猛烈に減っている私の腹はハンバーグという単語に激しく反応している。

「食べる?」相方は聞いてきた。

「…食べる。」私は小さな声で答えた。

テーブルにつくと、出来立てのハンバーグがホカホカと湯気を立ちのぼらせている。

添え物はキャベツの千切りサラダだ。

こちらはドレッシングをまとい、ひんやりとしていてまたおいしそうだ。

 

「いただきます。」と、言ってはみたのだが、いつもの威勢はまったくないのだった。

お箸をハンバーグに差し入れてみると…!!!

ものすごい勢いで肉汁が溢れてくるではないか!

肉汁がもったいないので、できるだけ肉をつぶさないように箸をいれて、ひとくち食べてみた。

 

とりあえずちょっと待ってくれ。

ちょっと、落ち着かせてくれ。

この旨さは反則ではないだろうか。

 

噛むと肉と塩気が絶妙でご飯が実に進んでしまう。

肉汁もジュワジュワ出てきてたまらない。

腹が立っているのに、頭は旨いと喜んでいるではないか。

いかん。混乱しているぞ。

これをこのまま食ったら、絶対にごめんなさいを言ってしまう。

敵は私の弱点を知り尽くしている。

くやしい。ものすごく、くやしい。

だが、見てみろ。

すでに私の箸は次のひとくちへと着々と進んでいる。

負けだ。

完全に私の負けだ。

相方よ、敵ながら天晴れだ。

 

「…すみません。」と、ものすごく小さな声で私は言った。

「いいから、食べなよ。」と、相方より。

ハンバーグのひとくち目で謝ったおかげで、残りのハンバーグはまた、ものすごくおいしかった。

肉、ご飯。肉、ご飯。

肉、キャベツ。肉、キャベツ。

ああ、最高のコンビネーションだった。

旨いものの前でのいさかいなど、百害あって一理無しだな。と、思った。

 

ちなみに余りにおいしかったので、相方にいい肉でも使ったのかを聞いてみたが、ふつうのスーパーの食肉コーナーの100グラム138円の合い挽き肉を使ったとのことだった。

あまりに旨くて、くやしかったので、材料を根掘り葉掘り聞いてみた。

 

以下が使った材料らしい。

 

材料

合挽き肉 300g

玉ねぎ 半分(みじん切り)

パン粉カップ 1/2

牛乳カップ 1/2

卵 1個

ニンニクチューブ ちょっと(5mmくらい)

塩 小さじ1/2(2~3g)

こしょう 少々

サラダ油 大さじ1

酒 少々

 

以上が相方ハンバーグの材料だ。

作り方はいたってふつうのハンバーグと同じらしい。

玉ねぎを炒めて、冷ましてから他の材料と混ぜて、両面を焼いて、最後に酒を入れて蒸し焼きにしているらしい。

今度作るときによく教えてもらおうと思う。

おいしいハンバーグのおかげで、お腹が幸せだ。

相方よ、ハンバーグをありがとう。

今日も一日ごちそうさまでした。

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