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空想考察

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創作日記『空腹にて云々』一日目 豚丼

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今日もまた私は腹が空いている。 もうもう、猛烈に腹が空いている。 腹が減りすぎて、もはや食べるものを作る気力さえない。 こんな時に限って、食料庫にはおやつのひとつも残っていない。 そりゃそうだ。 すべてすでに私の腹におさまってしまったからである。 こうなると、自分で自分が呪わしい。

 後悔先に立たず

なぜ、計画的に食べることができなかったのか!どうしてあのとき、そんなに空腹でもなかったのに、食べ尽くしてしまったのか。そして、なぜその後に補充していなかったのか。 後悔しても後悔したりない。 食料を買いに出るエネルギーも出ない。 さあ困った。これはどうしたものか。 空腹を抱えて転がったまま、いたずらに時間は過ぎていくばかり。

 

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 相方の帰宅

カチャリ。 …。音が聞こえた。 玄関からだ。 相方が帰宅したようだ。 だが、起きあがれない。 空腹を放置しすぎて動けないなどと言うのはちと恥ずかしい。 死んだふりをしておこうと、横たわったまま目を閉じた。 すると台所から、トントンという心地のよい音に続き、何やら香ばしい肉を炒める音がしてきた。 それからチーンという軽やかな音。 温まったご飯のかおりが漂ってきた。

 

カチャカチャと食器の音がする。 そして、「できたよ。」と一言。 恐る恐る目を開けると、見慣れた相方の顔が見えた。 そして、手を引かれて起きあがると、テーブルの上に湯気を上げるどんぶりがひとつ。 あつあつのご飯の上に炒められた豚肉と玉葱が乗っかっている。 ポン酢の少し酸味のある香りが広がっている。

 

私は箸を握りしめた。 そして、一口。 もう言葉すら出ない。 自分の脳の中で喜びの脳内物質が放出されたことをはっきりと感じ取った。 そして、ひたすら無心でモゴモゴと口に運んだ。 …空腹は最高の調味料…たまらない。止まらない。ゆっくりと味わって楽しんでいる余裕がないのが残念である。 私は無言で大きなどんぶりを空にした。

相方よ、ありがとう。

豚丼よ、ありがとう。

そしてご飯よ、ありがとう。

 

 

ミツカン 味ぽん 1L

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